明治の実業家の別邸

天気が良かったので、ちょっと九年庵に行ってきました。
九年庵は数寄屋造りの邸宅および日本庭園で、毎年春と秋に一般公開されていますが、
コロナ禍で今回の公開は3年ぶりとなりました。

久しぶりの公開で好天に恵まれたこともあり、かなりの人手で賑わっていました。入口で受付を済ませて庭園がある屏中門から入ります。

九年庵は、佐賀の実業家・伊丹弥太郎が巨費を投じて1892年に建てた別邸と1900年から9年の歳月をかけて築いた庭園です。元来、現邸宅にあった14坪の茶室を指し、「九年」とは庭園が9年かけて築造されたことからに由来します。平成7年2月に国の名勝に指定されました。

庭園はとても広く、6800㎡もあり、ツツジ類265本、モミジ類134本、苔類約40など約60種(約700本)が植生しています。当時、九州の茶室や庭園の名人であった久留米の住職・阿和尚が、庭木、庭石一つ一つを吟味して完成させたのだとか。パンフレットには「深い木立の周辺の景観とよく調和し、はるかに筑紫野の広がりと有明海が眺望できるすばらしい借景庭園」とあります。素晴らしい表現ですね。わたしは凄い、凄いと思いながら歩いてました、、、普段から凄いという言葉を禁句にすれば、そんな表現ができるようになるのですかねぇ。

ようやく邸宅に到着
邸内には上がれませんので、外から撮影

邸宅の全景が撮影できるような位置はなかったと思います。木々が全てをさらけ出すのを隠してるような感じを受けました。外から丸見えとなるのを避けた造りとなっているんでしょうかね。わたしの見当違いだとは思いますが。

九年庵は昭和57年に佐賀県が当時の所有者から土地を購入し、建物については譲り受けたそうです。春の公開は5月1日まででしたが、秋にも一般公開されていますので、紅葉見物がてら訪れてみるのもいいと思います。