チェーマン福澤

天気が良かったので、ちょっと福澤諭吉旧居・福澤記念館に行ってきました。
福澤諭吉をご存じない方はいないでしょうね。あのチェーマン札の人物。慶應義塾大学の創設者で「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らずと言えり」で有名な学問のスゝメの著者ですね。

福澤諭吉旧居・福澤記念館

福沢は1935年に中津帰藩の下級藩士・福沢百助と妻・於順の間に次男(末子)として大坂の中津藩蔵屋敷で生まれました。その後、1836年に父の死去により中津に帰郷。この記念館では福沢の生まれや偉業を紹介しています。

福沢の偉業は、なんといっても1868年も慶應義塾を創設して、教育活動に専念したことではないでしょうか。戊辰戦争で近隣が戦場になったときも、大砲の音を聞きながら、講義を続けたエピソードは有名です。

このほか楠公権助論はよく知られています。福沢は赤穂浪士について「赤穂浪士は、国法を犯した罪人であり、主君のために自分の命を投げ出す忠君義士の死は、主人の使いに出て一両の金を落としてしまい、首をくくった権助の死と同じ。楠正成の死も、世の中にとっては何の益もない、ただ私的満足のための死だ」と喝破して世に波紋を呼んだものです。

聡明な福沢にしてみれば、そう考えるのでしょうが、それを言ってしまえば身も蓋もないですよね。合理主義者からすれば正論なんでしょうけど、それが通用するほど世の中単純ではないですよね。

福沢の弁明記事

この資料館で一番興味深かったのは、昭和59年から発行された1万円札の第1号です。第1号は、福沢の郷里の中津市に日本銀行から中津市に寄贈されています。粋な計らいですね。令和6年に発行される渋沢栄一の1万円札も郷里の深谷市に贈られるのですかね。興味深いところです。

1号券「A000001B」