大宰府観世音寺の創建瓦も製作
老司古墳を見学したついでに、近くにある老司瓦窯にもよってみました。

丘陵斜面に昭和11年発見された瓦窯ですが、その後はあまり重要ではないと放置されていたようです。

しかし平成に入って、崖面の養生工事に先立つ発掘調査で、瓦窯1基の全容が明らかとなります。窯は、全長11mに及ぶ地下式登り窯で、天井は崩落していたが焚口から煙道まで大部分が残っていました。

この窯で焼かれた瓦は老司式古瓦と呼ばれ、7世紀後半から8世紀初頭にかけて造られた建築物に使用されました。瓦が使われた代表例として大宰府観世音寺などが上がります。

保存状態が良く、文化的価値が高い事が認められ、平成22年には国指定史跡に選ばれました。

この史跡のすぐ隣は、福岡少年院の入口になっています。

確かに陶芸の里などでみかける登り窯と同じような形をしていますね。

全長13.2mの地下式登窯だそうです。いつ頃まで稼働していたのかは分かりませんが、少なくとも観世音寺の完成した756年頃までは確実に稼働しています。

同じ模様の瓦が藤原京からも出土しており、機内政権との関係もあった模様です。

福岡市の文化財マップがありました。このブログを書き始めてから、こーゆー地図を活用して次に行く場所などを決めています。

興味があったので、帰りにちょっとだけ少年院の中を覗いてみました。この門を出た所が娑婆の空気ってやつなんですね。