災いが去る(猿)厄除けのお面

福岡の町の玄関先でよくみかけるこのお猿さん、災いが去る(猿)という厄除けのご利益があるお面です。福岡では特に西の方面でよくおみかけします。

外から入って来ようとする魔に睨みを利かせています。

このお面を授与しているのが、早良区藤崎駅の真上にある猿田彦神社です。猿田彦神社は全国にありますが、猿面を作っているのはここの神社だけのようです。このお面は博多人形師さんが一つ一つ手作りされているそうなので、博多という土地柄も関係あるのかもしれません。

ビルの谷間にひっそりと。

猿田彦神社は、天孫降臨したニニギノミコトを道案内した猿田彦大神を祀っています。道案内の神様ということから、街道の出入り口に祀られる道祖神として祀られている事が多く、この場所もちょうど福岡城下と唐津街道が繋がっていますね。旅人はこちらで道中の無事を祈願して旅に出たんでしょうね。

狛犬の位置にお猿様。
境内には猿の神様が沢山いらっしゃいます。

普段は人気のない、ビルの合間の小さな神社ですが、庚申祭になると猿面を求めて大行列ができます。「庚申」というのは中国から伝わった暦による干支で、60日ごとにやってきます。特に最初の「初庚申」は縁起がいいとされ、猿田彦神社では初庚申大祭が催されます。

初庚申はお面だけではなくさるあめの販売や屋台がでることも。

庚申信仰は平安時代に中国から伝来しました。人間の体の中にいるというさんしの虫が、庚申の日に人が寝ている間に体の外に抜け出し、神様に罪や過失を告げて寿命を縮めるという言い伝えから、庚申の夜は眠ることなく夜を明かす庚申待ちという風習が、江戸時代まで残っていました。申の「申=サル」と、猿田彦の「猿=サル」が同じことから、2つの信仰が結びついたと考えられています。

社務所は庚申日や週末のみあいているようです。猿面は庚申日にしかいただけませんが、オリジナルの御朱印帖やお守りなどがありました。また、二番庚申の日にしか並ばない福笹や庚申日にだけいただける御朱印などがあります、詳しい情報はこちらの公式サイトから。

本殿裏手にも神様たちが鎮座されています。
御神木です、パワーをいただきましょう。
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