筑前國続風土記の巻20に正覚寺跡に関する記述があります。
「昌法山正覺寺と云寺跡有。今は田と成ぬ。其廣さ一町許有。法華寺なりしと云。小田部氏の寺にて、其墓所猶残れり。此寺院の趾に鐘を埋めて有しに、長政公の家臣吉田壹岐、此郡司たりし時、掘出しける。能鐘なればとて、福岡の城に置れけるが、其後聖福寺に賜り、今に在」。
かつて早良郡重留村に正覚寺というお寺があったそうですが、廃寺となり、その跡地に埋めてあった鐘を黒田長政の家臣が掘り出したそうです。この正覚寺跡は現在の観音堂にあったということなので、行ってきました。
場所は福岡市早良区重留4丁目。この周辺は古くからの集落で細い路地が入り組んでいます。ひとつの細い路地に入ってみると観音堂が現れました。
西側には不動明王、釈迦如来、文殊菩薩など13の石仏がありました。