石壁に刻まれた仏さま

天気が良かったので、ちょっと鵜殿石仏群に行ってきました。
鵜殿石仏は唐津市相知町にある断層岩壁に彫刻された約60数体の石仏です。伝説では806年に真言宗の開祖である空海が、この地に立ち寄ったときに最初に彫ったと伝っています。しかし、空海の時代の石仏は確認できておらず、最古の石仏は南北朝時代(1337年~1392年)のものです。

天徳の丘運動公園社会体育館の側から向かいます

5分ほど進むと到着です。

写真真ん中にある仮覆屋に代表的な石像があります

鵜殿石仏は14世紀から江戸時代にかけて盛んに彫られたようです。このうち代表的な石仏として東方を守護する仏「持国天」、北方を守護する仏「多聞天」、そして鵜殿石仏群の本尊である「十一面観音」です。このほか「不動明王」や「薬師如来像」もあります。

左が不動明王、右が多聞天
左が十一面観音、右が持国天

また、室町時代に相知町・厳木町にあった松浦党の上戸城の尾根から夫婦像が発見されました。これは生前に自分や夫婦を供養した「逆修像」と考えられるそうです。戦いに明け暮れた時代にはよく行われた仏教的慣習だとか。明日をも知れぬ身でしょうから、流行ったんでしょうね。

上戸城跡にあった夫婦増。現在はスタート地点に移転されています。