琉球王国の安定に貢献した中世のグスク
みえてきました座喜味城です、築城家として名高い読谷山按司の護佐丸によって、15世紀初頭に築城されました。
座喜味城の正面の城壁は、波打つように大きくせり出ていますね。これは、攻めてきた敵を倒すための工夫なのだそうです。
見事なアーチ型です。座喜味城のアーチ石門が現存するアーチの沖縄で最古のものになります。
なだらかで優雅な曲線を描く美しい城壁は、続日本100名城にも選ばれています。
門の表と裏両面にクサビ石がはめられていて、他のグスク等には類例が見られないそうです。
この当時の築城技術は本土のレベルより上を行っていますね、匠の仕事です。
城壁の上に立つと首里・那覇をはじめ本島西側本部半島や東支那海に浮かぶ慶良間諸島・久米島・伊江島・伊平屋諸島をみることができます。
こちらのお城、一応進入禁止などの小さい札はあるのですが、あとは柵もなくそのままの状態で見学できます。
中頭地方周囲を広く見渡せる高台にあります。軍事上の要衝に存在している為、第二次世界大戦時には日本軍の高射砲陣地が構築されました。
その後、読谷の海岸から上陸した米軍に全域を占領され、座喜味城跡はボーロー射撃場の一部となる歴史をたどります。
他のグスクと違い、入場無料で24時間見学できますが、夜間は柵がないので足を踏み外すと大変危険です。
それにしても、東支那海の水平線を望めるこの開放感は、本土のお城にはない魅力ですね。
最低限度の設備しか入っておらず、当時の様子をそのまま見学できる状態も貴重です。
石垣の材質から造りまで、全てが本土のお城とは異なっていて、大変興味深いお城でした。