情報収集に使用された物産館
天気が良かったので、ちょっと鹿島藩蔵屋敷跡に行ってきました。
蔵屋敷は特産物を販売するために設置した倉庫兼家屋で、江戸や大阪といった大都市のほか、長崎にも設けられました。いまでいうアンテナショップみたいなものでしょうか。
長崎では大黒町、五島町など長崎駅周辺に点在していました。佐賀藩、福岡藩、熊本藩など14藩が正式な蔵屋敷だったそうで、他藩は商家の居宅を蔵屋敷として使用していたとか。
他地域と違い長崎の蔵屋敷は事情が少し異なったようで、聞役と呼ばれる役目を置き、長崎奉行所との連絡・伝達を密にしていました。これは1648年にポルトガル船2隻が長崎に来航し、幕府に再び交易を求めたことによるものです。この時、幕府は強硬な態度で応じたそうで、西国諸藩から4万8000人を動員させ、長崎の警護に当たらせました。
結果、ポルトガル船は攻撃することなく、引き上げていきました。これ以後、諸藩は蔵屋敷を置いて長崎での情報を収集していたそうです。