國常立尊を祭る井田原村の村社

糸島地区をツーリングしています。立派なお堀(水路?)を備えた井田原神社へ立ち寄りました。

一見神社のお堀かと思ったけど、道に並行してずっと続いているので水路っぽいですね。

反対側にも続いています。近くを流れる初川から水を引いてきているようです。

元々糸島半島には江戸時代まで中央に水道があり、周辺には沢山の水路が設けられていました。今は埋め立てられてしまったのでみる事はできませんが、名残の水路が所々に残っています。

さて、お参りしましょう。梅の神文なので御祭神は天神様かと思ったのですが、筑前国続風土記拾遺で調べると違いました。後から合祀されたのかもしれませんが。

井田原村
十六天神社
村の南林中にあり。産神也。祭る所天神七代・地神五代なり。鎮座の年歴傳ふる事なし。
筑前国続風土記拾遺 巻之四十四 志摩郡 中

境内は非常に広々としています。村社なのでかつては集会所としても使われていたのでしょうね。

天然石から作られた立派な手水舎。

御祭神は国常立尊と天照皇大神です。こちらの狛犬は苔むして風格がありますね。

お宮の井戸と井守地蔵

社殿の右奥に進むと、立派なお堂の中に自然石が祀ってあります。こちらはかつて、この近所にあった大きな井戸の守護として祀ってあったお地蔵様です。

昭和五十二年の道路拡張工事で井戸が埋められた為、井守地蔵だけこちらに遷座されたようです。

ちなみに井守地蔵が守っていた井戸が、井田原の地名の語源になった井戸なのだそうです。

お地蔵様というより自然石にしかみえませんが、地域の氏子さん達に大切に扱われているのが分かります。