千年以上の歴史を持つ星を神格化した妙見信仰
福岡市西区民の憩いの場として親しまれている小戸公園。さらにこの公園の先端にあるのが妙見岬です。元々は妙見信仰から名付けられたと思われる岬の名前ですが、今でも妙見神社の社が残っています。
要約すると妙見信仰とは、北極星や北斗七星などの星を神格化して崇める信仰です。インドに発祥した菩薩信仰が、中国で道教の北極星・北斗七星信仰と習合し、さらに仏教の天部の一つとして日本に伝来して、奈良・平安時代あたりで流行しました。
小高い山の上に神社があるので、参道は全て階段です。とても急なので気を付けて登ります。
傾斜は急ですがすぐに着きます。入口ですね、立札があります。その後ろが境内です。
御神木と思われる「昇竜の松」と名付けられた松の木。確かにパワーがありそうです。
神殿を外からみた感じです。おそらく信者の方の手作りでしょう。その後ろに写真なども飾られていました。
御祭神は北辰明神・北辰妙見菩薩・青龍王神です。妙見信仰は星宿信仰に道教、そして密教、陰陽道などの要素が混在しています。像容も一定していない為、ご利益も土地や時代によって解釈が異なります。
ご由緒・由来書き
要約すると神社の由来や御祭神の他、筑前国続風土記での紹介などがかかれています。
筑前国続風土記巻之二十早良郡上
姪浜 「小戸の西を妙現崎と云。則妙現の社有。此地平なる岩也。」
調べてみたら確かに姪浜の紹介の所に少し出ていますね。
こちらは社務所、中を覗いてみましたが無人でした。例えば祭事の時だけに使われるとかですかね?
境内のその後ろ、岬というだけあって博多湾が一望できるロケーションは絶景です。小戸公園は近隣の中学の遠足先として定番なので、よく来ていました。当時と変わらない風景が懐かしい。
妙見岬の裏は干潮時だけ入れる釣りスポットなのですが、昔は満潮時でもロープを伝って降りる秘密のルートがありました。要するにあまり人気がない場所で、岩礁が入り組んでいるので、良く釣れる場所だったのを覚えています。