三大八幡宮の一角を担う筑前国一ノ宮 筥崎宮

福岡で最も社格の高い神社 筥崎宮です。明治時代までは官幣大社として一番上の社格がつけられていました。

筑前国一ノ宮だけあって、夏の博多祇園山笠、そして秋の放生会と福岡を代表するお祭りに深い関わりがあります。

鳥居の前の砂浜では、毎年初夏になると山笠へ参加する人たちがお汐井取りにやってきます。山笠期間中は外出する際に、お汐井を身体にふりかけて清めるんですね。

博多の町から掛け声と共に走って取りに来る姿が、なんとも活気があって良いです。

引きでみるとこのような感じ。参拝するには鳥居をくぐって、国道3号線を渡る必要があります。

ナシもカキも放生会

福岡では「ナシもカキも放生会」ということわざもある、秋の訪れを告げる放生会。祭りの意味合いとしては普段食べている肉や魚に感謝して、供養する儀式です。

この長~~~い参道は、生放会の時期になると、露店で埋め尽くされます。名物「葉付新ショウガ」をはじめ、ありとあらやるお店が並びます。

昔はサーカスとか、幽霊屋敷とか、ストリップショーなどもありました。見世物小屋はまだやっているようですね。

そして放生会のお土産と言えば「おはじき」「ちゃんぽん」です。とくにおはじきは凄い人気で、一時は転売騒ぎなどもあって中止されていました。

ちゃんぽんは、天保3年間にガラス製造を始めたのがはじまりです。量産できず、放生会にだけ卸したのでたちまち評判になりました。息を吹き込むと薄い底がペコペコと出る音が「ちゃんぽん」と聞こえたのが由来です。

幕出しと博多長持唄

昔、放生会では箱崎の松原に、自分の町内や大店などが幕を張ってごちそうを食べたりした「幕出し」という風習がありました。博多からお宮まで一本道、休憩中に町ののど自慢によって披露されたのが「博多長持唄」です。

現在も伝統芸能を繋ごうと、保存会の人たちによって唄い継がれています。博多の女性は、この幕出しの際に着物を新調するので「放生会ぎもん」と呼ばれていました。博多の男にとって、放生会ぎもんを家族に買ってやれないのは最大の恥と言われたそうです。

 
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