県内で唯一現存する藩校建造物

天気が良かったので、ちょっと致道館に行ってきました。
致道館は、15代藩主・木下俊程の命により1858年に開校した藩校です。藩校の中では比較的、遅く創立されたのではないでしょうか。場所は日出城の二の丸にありました。

門を含め家屋が当時のまま現存しています

致道館以前の藩の教育施設は、帆足萬里とその高弟の米良東嶠を教授とした稽古堂、13代藩主・木下俊敦の命による学問所がありました。しかし、一説では藩士の不学を嘆いた俊程が、致道館開校の理由ともされていますから、あまり教育熱心な藩ではなかったのかもしれません。

開校時は礼節や道徳に重点を置いた教育でしたが、16代藩主・俊愿の時代には、算術や兵学、洋学など時代に合わせた学問も加えられました。偏差値だとどれくらいのレベルの学校だったんでしょうね。いつか九州の藩校を勝手にランク付けしてみたいと思います。

教授などの詰所。藩主自ら講義することもあったとか

明治維新後、日出藩の廃藩とともに致道館は閉校。わずか13年の歴史に幕を閉じました。その後、施設は、女学校や裁判所、町役場などに転用されました。