悲劇の豪商親子ゆかりの地

伊藤小左衛門という商人をご存知でしょうか?江戸時代初期に博多で活躍した豪商です。

現在の下呉服町にある浜口公園のあたりに、かつては伊藤小左衛門の大きなお屋敷がありました。

今では公園の中に建てらてた、かつての町名を刻んだ石碑に残る説明書きだけが、ここにお屋敷があった事を示しています。

ちなみに、この石碑はかつての西鉄電車の敷石を再利用して作ってあるそうです。

三代藩主・黒田光之

伊藤小左衛門は黒田家に初代から使え、御用商人として長崎にも店を構えて莫大な富を築いた豪商です。しかし、朝鮮との密貿易が発覚して幕府により処刑されてしまいました。実は、藩も関わっていた組織的な犯行だった可能性が高く、黒田光之は小左衛門を救えなかったことを終生悔やんだと伝わります。

伊藤小左衛門の息子達を祭る 万四郎神社

さて、公園の隣に小さなお社が鎮座しています。こちらは、伊藤小左衛門と連座して処刑された、息子の小四郎萬之助兄弟を祭ったお社です。

博多では商売繁盛や子供の成長にご利益のある神様として信仰されています。しかし、処刑されたのは長男・次男だけであり、幼い子供達はひそかに助命されたという説もあり、その事を裏付けるように太宰府に位牌が残されています。

また、別の説では伊藤小左衛門が飼っていたキツネが祭ってあるとも言われます。

では、境内に進んでお参りしましょう。

流石、山笠を担ぐ地域だけあって、清めのお汐井が設置されています。

こちらは縁者のお墓でしょうか?境内にお墓は珍しいですね。

山笠を担ぐエリアらしく、山を保管する倉庫が併設されていました。

最後にお参りして退散します。祠が2つ並んでいますが、兄弟を表しているのかもしれません。

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