国の史跡に指定された弥生時代の外来墓

NHK朝の連続テレビ小説「おむすび」の舞台になっている、糸島の田園地帯です。

こんなのどかな田園地帯に国指定史跡の志登支石墓群があります。支石墓とは古代の朝鮮半島でみられる形式のお墓で、弥生時代に日本に伝えられました。

遺体を埋葬した上に支えとして小さな石を並べ、その上に大きな石を置く形式のお墓になります。志登では弥生前期~中期(約2500~2100年前)にかけての支石墓10基と甕棺墓8基が発掘されました。

一見すると芝生に石が露出しているだけにみえますが、こちらが支石墓です。

この支石墓からは副葬品として打製石鏃、柳葉形磨製石鏃が出土しています。朝鮮半島との交流を示す、貴重な文化財です。

周辺は360度ぐるりと田畑に囲まれています。さらに西側には糸島富士といわれる可也山。

糸島には他にも新町遺跡・志登神社遺跡・小田支石墓・曲り田遺跡・三雲加賀石遺跡・井田御子守支石墓・石ヶ崎支石墓・千里支石墓など多数出土しています。

大陸からの玄関口だった当時に思いを馳せながら、支石墓を後にしました。