都落ちした過激派公卿達が幽閉された宿坊
太宰府天満宮へ受験の合格祈願へやってきました。平日なのにインバウンドの影響で人が多い。

太宰府天満宮は学問の神様として有名ですが、実は隠れ幕末スポットでもあるのをご存知でしょうか。

周辺には色々な幕末スポットがありますが、その代表的な場所が延寿王院です。薩摩と会津のクーデター・八月十八日の政変によって京都を追われた公卿7名、いわゆる七卿落ちですが、その七卿の内五卿が幽閉されていた場所です。

鳥居をくぐるとすぐ正面にある建物が延寿王院です。元々は安楽寺天満宮と呼ばれていた時代の宿坊です。現在は宮司さんのご自宅として使用されている為、中を見学する事はできません。

尊皇攘夷のキーパーソンだった三条実美が滞在していた為、幕末のオールスターのような面々が面会に訪れています。西郷隆盛、高杉晋作、桂小五郎、坂本龍馬、中岡慎太郎、大山巌、村田新八、伊藤博文等々、名前を上げたらきりがありません。

主要街道が近くを通っている事もあり、太宰府は志士達の情報交換の場所でもあったようです。

歴史好きな方でも見落としがちなほど、案内板と石碑が建てられているだけなんですよね。明治維新の震源地になった場所といっても良いほど、重要なスポットだと思うのですが。大宰府へお参りの際は、ぜひ立ち寄ってみてください。

ちなみに延寿王院の正門前には、有名ななで牛の像があり、外国の観光客が列を作っていました。