温泉地に祀られていた子供好きの神様
博多区の堅粕エリアを散策しています。筑前国続風土記拾遺の中で取り上げられていた飛来神社へ参拝しました。

空港に近い住宅街の中に鎮座されています。入口にはちゃんと御由緒の石碑がありました。御由緒によると御祭神は少彦名命。かつてはこの近くに温泉が湧いており、湯守の神として祀られていた時代もあるそうです。

筑前国続風土記拾遺にも長文で紹介されているので転載します。
飛来権現社
本村惣門口と云所に小社有。是いにしへ温泉ありし時の湯守神にして大己貴命少彦名命を祀るよし本編に詳也。箱崎八幡宮の旧社記に平井殿在。東堅粕 馬出 辻 堅粕 西堅粕 八百八十町之地主神也とあり。神體ハ古き衣冠したる木像あまたあり。此神威霊有とて村人尊崇す。馬出村金平村の田字に平井田といふあり。むかしの神田なるへし。筑前国続風土記拾遺巻之十 那珂郡元 堅粕村

境内へ入ってすぐ左手にある立派な手水舎ですが、水気はありませんでした。

それほど広いお社ではありませんが、トイレまで付いています。

奥は社務所兼集会所かな?青いブルーシートが貼られていました。

さて、参拝しましょう。地元の伝承によれば、こちらの神様はまず、近くにある東光院の傍の温泉に飛んでこられて、その後にこちらへ遷座されたそうです。

子供好きな神様なだけあって、子育てや子授けにご利益があるそうです。また、少彦名命は手足が不自由な神様だったそうで、手足に関係する痛みや怪我の治癒にもご利益があるらしい。

ところで、こちらの神社は本殿前にお地蔵さんのような木像が2体安置されていて、参拝しようとして驚きました。

子供好きな神様なので、この像で子供が遊ぶと大変喜ぶそうです。昔はこの像を近くの川に投げ込んで、浮き輪替わりにして遊んぶ子供達が多かったんだそうな。事情を知らない人がみたら、罰当たりすぎて卒倒しそうですよね笑

歴史の古い神社なので、色々な石碑がこちらに集まっていました。

子供好きな神様は今も地域の人たちに大切にされながら、子供達の成長を見守っています。