山の入口に、ちょっといい神社

神埼の山のふもとに古い石の鳥居が見えてきます。

「八天神社」と彫られた額は、長い年月を経て、いい感じに苔むしていました。

背後の森が深く、風がひんやりして気持ちいい。土器山(かわらけやま)は、昔から山そのものが神さまとして信仰されてきたそうです。

鳥居をくぐってすぐのところに、こぢんまりとした木造の拝殿があります。しめ縄、鈴、手書きの案内板。派手さはないけれど、どこか落ち着きます。地元の方がきちんとお世話されているようで、社の前には小さな花も活けてありました。

拝殿の横には岩をくりぬいた手水鉢。竹の筒からちょろちょろと水が流れていて、手を清めると、山の冷たさが伝わってきます。

境内の案内板には、八天神社のことが書かれています。ご祭神は「八大龍王」。水と火を鎮め、風を守る神さま。古くは修験者たちの信仰の場でもあったとか。

土器山八天神社。神埼の人たちが昔から大事にしてきた“山の神さま”。登山口にある神社って、ただのスタート地点じゃなくて、心を整えるための場所なんだなと感じました。登るまえに手を合わせて、帰るときにもう一度――それが、この山の流儀です。

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