こじんまりとした霊場に集合した多国籍な神様達
中村学園女子高校のグラウンドの隣、七隈川沿いの小さな敷地にある、色々な石仏が並んでいる霊場です。貼り紙には神社と書いてありますが、実はお地蔵さんが圧倒的に多いですね。八大龍神の名前は、『筑前國続風土記附録』巻之38 早良郡にも一行だけ出てきます。
目印は遠くからでも分かる立派な銀杏の木。綺麗な形で育っていて、敷地全体の傘になっています。
八大龍神は、八大竜王/八大龍王とも呼ばれる、元は仏教からもたらされた龍神様です。日本では、古来より各地で龍神を信仰しており、仏教が入る前から様々な地域で龍の信仰が見られました。そして、それらの信仰と習合したりして信仰の対象になったようです。
八大龍神と仏教
仏教ではお釈迦様の眷属として描かれ、生誕の際に甘露を降らせてその祝福をしたという伝説が残っています。他にも洪水を止めるなどお釈迦様を救う場面もなど、とても格の高い神様として描かれます。
そして、日本史においては平安時代の少し前、桓武天皇が皇太子時代に室生寺の龍穴神社にて病気平癒の祈祷が行われたということが歴史書に残されています。
また、弘法大師として知られる空海は、桓武天皇に雨を降らせてほしいという願いを受け祈願すると、神泉苑という御所内の池から龍神が天へと上り雨を降らせたとされています。
お祀りされている様々な神々
加えてヒンドゥー教の神様も一緒に祀られていました。日本ならではの懐の深さはいいですね。
こじんまりとしていますが、多種多様な神様が祀られていました。地域の方が大切に手入れをされているのを感じる祈りの場です。