油比神社(ゆびじんじゃ)へやってきました。かつて志摩郡周辺で勢力を誇った、由比氏の城跡だと言われています。

由比氏は、南北朝時代には少弐氏、室町時代には大内氏、戦国時代に入ると大友氏と、時代ごとに所属する勢力を変えています。

その後、戦国末期に大友氏と原田氏の勢力争いが起こり、原田氏が勝利した為にこの地を去ったようです。

しかし、その原田氏もあっという間に秀吉により駆逐されてしまう訳ですが。

石段の前の広場には記念碑や藤棚などがあります。

では、石段を登って境内に入りましょう。

城跡とはいってもそれほど高さもありません、したがって支城の様な感じだったのでしょうね。

石段の途中に石碑がありました。しめ縄がついているので遷座された神様でしょうか。

境内につきましたが、しかし手水舎などはなく水道とホースのみ。

油比神社 社殿

さて、お参りしましょう。ところで社殿の左奥にさらに奥へと続く山道がありました。昔の城跡の名残ですかね?

御祭神は国常立尊、天照皇大神、菅原大神です。

実は江戸期には十六天神社と呼ばれていたようで、筑前国続風土記拾遺にもその記載があります。

十六天神社
村中高き所にあり。産神也。まつる所天神七代・地神五代なり。鎮座の初詳ならす。

筑前国続風土記拾遺 巻之四十五 志摩郡 下 油比村

続いて神殿内部です。年代物の奉納絵が沢山飾られています。

また、氏子さんの名簿などもあります。鳥居を出てすぐの所に公民館などもあるので、現在もこの集落の中心のようですね。

最後に、こちらの神社の狛犬がとても愛嬌があるお顔立ちだったので写真を撮らせてもらいました。

何か愛嬌がありますよね。「阿!」

「吽!」いいお顔です。