かつての寺跡に建立された観音堂
法恩寺観音堂という、観音様が祀れたお堂を散歩の途中でみつけました。ここは糸島市の農村地帯です。
今年の秋からはじまるNHKの朝ドラ「おむすび」の舞台ですね。
さて、そんな田んぼが広がるのどかな田園地帯の一角に建てられたお堂。
法恩寺観音堂
表札をみると法恩寺 観音堂とかかれて、そしてお堂には2体の観音様が祀られています。
しかし、近所を調べても法恩寺いうお寺は地図に載っていません。
そして、特に説明版のようなものもありませんでした。ただ、綺麗なお花が活けてあり、近所の方が大切にお世話をしているようです。
左側の石像はお顔が3面あるので、どうやら阿修羅像のようですね。
最後に、帰宅して筑前国続風土記拾遺を調べると、一文だけ記述があったので転載します。
井田村 観音堂
畳浄山法恩寺といふ寺跡也。
筑前国続風土記拾遺 巻之四十二 怡土郡 下
どうやら、かつてこちらに法恩寺というお寺があったようですが、江戸時代後期にはすでに廃寺になっています。そして石仏だけが残されて、地域の住民によってお堂が建てられたのでしょう。