石の圧がすごい——綾塚古墳を見に行く

年末のある日、車を走らせて福岡県みやこ町へ。目的地は、以前から気になっていた国指定史跡・綾塚古墳。「古墳は現地で見ないと大きさが分からない」——そんな持論を確かめに行った、というのが今回の動機である。

のどかな田園風景の中を、車でゆるゆる進む。この先に“九州屈指クラスの横穴式石室”があるとは、まだ実感がない。

さすが国指定史跡。「草むらに停めて自己責任」ではないあたりに、ただならぬ格を感じる。

視界に飛び込んでくるのは、どーんとした円墳。横穴式石室——来たな、という感じが一瞬で伝わる。

古墳の前に鳥居。ここで一気に空気が変わる。「遺跡」から「信仰の場」へ、自然に切り替わる瞬間だ。

案内板によれば、江戸時代の儒学者・貝原益軒も、この古墳の大きさに驚いたという。数百年後のこちらも、まったく同じ感想である。

19世紀に描かれた絵図。

そして石室の実測図。昔の人、仕事が丁寧すぎる。そして、今見ても「これはデカい」と分かる構造。

中をのぞく。石、石、石。天井石の圧がすごい。——この時は、まだ無邪気だった。

あのマムシが出た勝山古墳群に行く前だったため、警戒心ゼロで中に入る。今思うと、なかなか大胆。

一つひとつの石が、とにかく大きい。「どうやって運んだ?」という疑問は、ここでは考えないことにする。考えると帰れなくなる。

綾塚古墳は、「写真で見る古墳」と「現地で圧を感じる古墳」がまったく別物だと教えてくれる場所だった。車で行けて、駐車場もあり、それでいて石室の迫力は本物。無邪気に中に入れたのは、この日がまだ“平和な古墳巡り”だったから——そう思うことにして、今回はここまで。

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投稿者

arahira

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