住宅街に鎮座する天神様
金武中学校の近くの道路沿いに 天神社 というお社をみつけたので寄ってみました。
鳥居などもないので、一見すると神社にはみえないかもしれません。地域の集会所の近くに作られているので、地域の方が管理されているのでしょう。
境内には本殿と末社のみのシンプルな構成。手水舎や御由緒などもありません。狛犬や記念碑などもみあたらず、ここまですっきりとした境内は珍しいですね。
四箇 天神社 本殿
天神社 御本殿です。早良区には菅原道真公が藤原氏の追手をまくために、迂回して太宰府へ向かった記録があり、そのため道真公にゆかりのある場所が多数存在します。福岡から太宰府への地域では天神信仰が盛んです。
天神社 の神殿内部です、しかし氏子の方の写真が飾ってある以外は特に何もありませんでした。
外観はこのような感じ。草などは生えておらず綺麗に管理されています。
ご神木でしょうか?それにしても雰囲気のある大木です。
境内社ですが、名札などもみあたらず神様が分かりませんでした。
あまりに手掛かりがなかったので、早良風土記拾遺を調べてみたところ、四箇村の頁に「天神社」という記録がありました。
天神社
早良風土記拾遺巻之四十四
弥式 初森天神に社ありしといふ。昔日菅神憩はせ給ひし所とぞ。
社名がないのでこちらの天神様か分かりませんが、他に天神社がないのでおそらくこちらでしょう。境内で菅原道真公が休憩されたと言い伝えが残っていたということですね。資料が残っている訳ではないので、あくまで伝承ですが。