伊覩国の県主も祭られる周船寺の産神
周船寺駅の近くにある伊覩神社(いとじんじゃ)にやってきました。
江戸時代までは「松の木天子社」で、その後「松木天神」になり、さらに現在の「伊覩神社」へ変更されています。
境内に入ってすぐ右手に地域の交流会館。おそらく社務所も兼ねていると思われます。
使用されていませんが、しかし立派な手水舎。
さて、鳥居をくぐってお参りしましょう。
年代物の常夜灯。それにしてもすごい蔦?ですね。
伊覩神社 社殿
旧神殿の右には明治まで松の大木があったそうです。しかし、残念ながら落雷で焼失してしまいました。
伊覩神社に関して、筑前国続風土記で調べてみました。
周船寺村
筑前国続風土記拾遺 巻之四十一 怡土郡上
松ノ木天子社
村の西にあり。産神也。祭る所埴安命なり。社内に松木二株周り二園あり。
なぜか糸島郡誌や神社誌などとは違う御祭神が記録されていますが、取材ミスでしょうか?
元々は瓊瓊杵尊と木花開耶姫命のみ祀られていたましたが、江戸時代に伊覩県主命が合祀されています。つまり、現在の社名は伊覩県主命に由来しています。
御本殿です。
こちらは境内社の境内社の勝盛神社。
村に散らばっていた庚申様なども境内に集められています。
現在は松の木はありませんが、代わりにとても大きな木が生えていました。
奉納された蘇鉄の木。
藤棚とベンチもあります。奥は空き地になっていて、奥行きのある境内です。
こちらにも大きな庚申様。
そして最後に境内社の金毘羅神社。
史跡 丸隈山古墳
せっかくなので、御由緒で紹介されていた丸隈山古墳へも寄ってみました。
こちらが、この地の地方長官だった、伊覩県主命のお墓ではないかといわれる古墳です。
標準的な前方後円墳ですね。毎年、福岡市の無形文化財に指定されている獅子舞の奉納が行われています。
なぜか撤去されれていない、一つ前の案内板。
申し訳ないですが、古墳にあまり興味がなくてこの石段を登れませんでした。