教皇より称号を与えられた西海の福者

中浦ジュリアン記念公園へ行ってきました。中浦ジュリアンは16世紀に天正遣欧少年使節の一員としてヨーロッパへ渡り、そしてローマ法王に謁見した少年の一人です。

当時の肥前国中浦城の城主、小佐々純吉の息子として生まれ、イエズス会の記録には肥前国の貴族とあります。

帰国後は布教活動を行っていました。しかし時代がキリシタン弾圧へと移り変わり、布教中に捕縛されます。約1年におよぶ拷問に耐え抜き、最後に長崎で穴吊りの刑にて殉教しました。

中浦ジュリアン記念公園

そんな中浦ジュリアンの出生地に作られたのが、中浦ジュリアン記念公園です。無料駐車場も完備していますが、特に遊具などがあるわけではないので誰もいません。

入口にはジュリアンの功績を紹介するレリーフ、そして公園全体は小高い丘になっています。

さらに丘の上には、中浦ジュリアンに関する資料展示室が設けられています。

では、中に入ってみましょう。無料公開されているので誰でも閲覧できます。

入ってすぐに目に飛び込んでくる資料。ローマ教皇が来日した際の写真もありますね。平成19年にローマ教皇ベネディクト16世は、中浦ジュリアンを福者に列することを発表し、翌年に長崎で列福式が行われました。

ワンルームの小さな展示室ですが、年表や、実際に使用していたと思われる聖書・ロザリオなどが展示されています。

その他、壁にはジュリアンの生涯を描いた壁画やステンドガラスが飾られています。

ジュリアンは拷問を受けながらも、最後まで信仰を捨てませんでした。

最後に展示室の上に設置された中浦ジュリアン像を見学。実は像が指差す方角にはローマがあります。