築城名人によって建てられた筑前黒田氏の居城

当ブログでは大小様々なお城を探訪していますが、地元すぎて取り上げなかった福岡城をみてまわりたいと思います。福岡城の跡地に造られた舞鶴公園は花見の名所として知られ、毎年春になると多くの花見客でにぎわいます。

花見シーズンの福岡城

福岡城は幕府の命により、筑前へ転封した黒田長政によって築城されました。父如水はすでに隠居していましたが、築城の際には縄張りから加わっており、築城名人親子の合作ともいえるお城です。

黒田親子 如水(左)と長政(右)

福岡には元々名島城がありましたが、黒田家52万石の居城としては手狭だった為に、警固村福崎にあった小高い山を削って築城しました。この際、地名を黒田氏ゆかりの地である備前国福岡にちなんで「福岡」と改めました。これは博多商人達の猛反発を招き、結局那珂川を境に西が武士の町福岡、東が商人の町博多と住み分ける事で落ち着きます。

ではお城をみて周りましょう。福岡城には複数の入口がありますが、今回は藤園の前にある入口から入っていきます。ちなみにこの入口に、昔よくホットドッグやハンバーガーを売るバンが停まっていたのですが、最近みかけませんね。

早速案内板がお出迎え。この案内板はQRコードを読み込めば、詳細な説明が用意されています。

幼い頃は石段だった記憶がありますが、今は車両が登れるようにスロープになっていました。先ほど入って来た坂の入口あたりに松の木坂御門がありました。二の丸北西に配置された城門で、三の丸に繋がる出入口です。

松の木坂の説明版、松の木坂御門の当時の様子を再現したCGが掲載されています。ちなみに江戸時代のバーチャル散歩が楽しめるアプリなども用意されています。QRコードからダウンロードすれば、スマホにCGを表示しながら歩くことができますよ。

福岡市民のことばの石碑。長年福岡市民ですが、初めてみました。

枝垂れ桜並木と看板が設置されています。道の両端が全て枝垂れ桜なら、春はさぞかし壮観でしょうね。

本丸への入口、裏御門跡までやってきました。天守台がすぐ先にみえていますね。しかし、先に右手に進んで多門櫓を見学したいと思います。実は普段は中に入れない多門櫓が、訪問時に限定公開されていたのです。

途中んにあるこちらの坂はもう一つの入口、桐の木坂です。三の丸から二の丸へ移動する通路は2つあり、先ほど通って来た松の木坂とこちらの桐の木坂です。

こちらも石段ではなくスロープになっていますね。実は福岡城は全国のお城でもめずらしく、自転車などでも本丸まで登る事が出来ます。

途中井戸がありました。福岡城築城の際は、色々な候補がありましたが、水の確保も重要な項目だったようです。西公園も候補地でしたが、海が近すぎて水が取れなかったようですね。

さて、目的地の多門櫓に着きました。築城時から場所が変わっていない唯一の櫓です。福岡城の見所の一つですね。

櫓の前は、現在は広々とした芝生になっています。昔はここに政庁があったのでしょう。(つづく)

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