静かに語る石碑の言葉

菊池飛行場ミュージアムを後にし、旧飛行場周辺を歩いてみました。まず訪れたのは、飛行場跡地の近くにある慰霊碑。記念灯には「義烈空挺隊記念之燈」と刻まれており、献花が絶えず手向けられています。
主碑には隊員たちの名とともに、その精神を讃える言葉が刻まれていました。多くの命がこの地から飛び立ち、二度と戻ることはありませんでした。
副碑には、義烈空挺隊に加わった隊員の名前が並び、地域や年齢も併記されています。地元出身の若者の名も見受けられました。

残るコンクリート構造──大型格納庫の基礎

飛行場施設の一部は今も現存しています。大型機を格納していたとされるコンクリート製の基礎は、戦後80年を経ても風雨に耐えて静かに佇んでいました。説明板には「木造大型格納庫基礎」とあり、ここに巨大な木造格納庫が存在していたことが記されています。

給水塔とその内部

花房(菊池)飛行場のランドマーク的存在だった給水塔も現存しており、文化財に指定されています。今では街並みに溶け込んでいますが、当時はここから水を供給し、飛行場全体の運営を支えていたとのこと。内部も公開されており、鉄パイプや配管がそのまま残っていました。歴史の証人のように佇む構造物に、思わず足を止めてしまいます。

忘れられない記憶と風景

義烈空挺隊の出撃から79年。今では静かな住宅地と田園が広がるこの場所に、かつて若き命が飛び立っていった事実を、私たちはどう受け止めればよいのでしょうか。過去を記憶し、現在を考え、未来へと語り継ぐ。その一助となるよう、こうして訪れた記録を残したいと思います。

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