黒田長政公によって拓かれた集落
幸神社 は日向峠の入口にある神社です。しかし、峠沿いではなく、峠から少し入った所に建立されています。ちょうど日向うどんの裏手ですね。
幸神社の御祭神は岐大神、八衛彦神、八衛姫神。岐大神は道の神様、八街彦(やちまたひこ)神は猿田彦神のことですね。八衛姫神も猿田彦神と同じく道俣神とされる神様です。
なぜか境内に十字に切り抜かれた手水鉢。
幸神社 社殿
そして神殿は風通しの良い感じで、綺麗に清掃されていました。
さて、隣にも鳥居と祠がありました。どうやら扁額から察するに庚申様が祀られているようです。
筑前国続風土記拾遺に、この神社についての記述がありました。
椚(クヌギ)
筑前国続風土記拾遺 巻之四十一 怡土郡 上
道祖神社
祭る所猿田彦命なり。産神と等しく祟む。
〇慶長の比、長政公此所の野地をひらき、田地とすべしと手塚水雪に命し給ふ。其時賜し御書今農民孫蔵といふ者の家に蔵む。
しかし、長政公によって拓かれたというのは驚きですね。さらに、江戸後期には十六戸の民家が集う集落にまで発展していたようです。
境内の前に道を挟んで川が流れているのですが、石の階段で川へ降りられるようになっています。
おそらく禊用に作られたものでしょうね。昔は下で手を洗ったり口をゆすいでいたのでしょう。