宋より帰国した大應国師によって開かれた古刹
興徳寺はお寺が多い姪浜地区の中でも、古くから町の中心とを担った格式の高いお寺です。
臨済宗大徳寺派に属する寺で、文応元年(1260年)に鎮西探題北条時定が建立しました。
そして開山は、元から帰国した南浦紹明(大応国師)です。実は大応国師に関しては、様々な伝説が伝わっており、その事は別の記事で特集しています。
大応国師は元寇ひっ迫の折、三年間住職としてこちらのお寺に逗留しました。
したがって、毎年11月29日の開山忌には、本堂に国指定重要文化財「絹本着色大応国師像」が掛けられます。
そして山号は海晏山。大応国師が在住中、元の使者・趙良弼と交した詩が今も残っているそうです。
さて、お寺の中に入りましょう。山門から真っ直ぐ行くと、住職のご自宅でしょうか?
左に折れると、さらに庭へ続く別の門があります。
まず境内左手に除夜の鐘も衝かれる、立派な鐘楼。
さらにかなりの樹齢を誇りそうな、古木もあります。
興徳寺 本堂
そして、こちらが本堂です。禅寺らしく座禅会なども開かれているそうです。
禅寺っぽい備品がちらほら。かつては多くの僧侶が出入りしていたそうで、実は近所に旦過寮もあります。
庭と駐車場は繋がっていました、檀家さんが使う通用口みたいな感じかな?
本堂横には立派な池があります。実は昔、ザリガニを捕まえに来た思い出が。
お寺の敷地が広いので、池も比例して大きい。
綺麗に手入れされた中庭。
馬つなぎ石か何かでしょうか?姪浜なので、船を繋ぐ石かもしれませんが。
池を庭の反対側からみた景色、やっぱり立派な池ですねー。
さて、ここからは墓山エリアです。
小高い丘を利用して、墓参りができるように整備されていました。開山大應国師の墓碑などもあります。
他のお寺に比べると、大きな寺院だけあって開放的で散策しやすい雰囲気です。