静かに佇む見所満載の麓
天気が良かったので、ちょっと入来麓に行ってきました。
今更ですが麓について説明すると、徳川幕府が1615年に一国一城令を発布したのに対し、薩摩藩は領内の山麓に外城と呼ばれる地方支配の拠点を設置しました。武士の住居と陣地を兼ねたミニ城下町は麓と呼ばれ、領内には120箇所の麓があったそうです。
このうち入来麓は樋脇川に囲まれた場所に位置します。川が堀のような役割をしているので、かなり防御性が高かったと思います。
樋脇川を渡ると、さっそく曲線的な道沿いがでてきます。中世の道路の特徴が出ていますね。
入来院家の茅葺門です。入来院家は守護島津氏と拮抗する薩摩の雄族でしたが、16世紀の中頃には島津家に与しました。 近世に入ると島津家の御家門衆として厚遇されたそうです。
入来麓の東側は整然と屋敷割りされていました。歩いていて気持ちよかったです。
これも由緒ありそうな門ですね。
江戸時代中期に建てられた土蔵だそうです。
船瀬跡。かつての船着場ですね。
旧増田家住宅。1869年の廃仏毀釈で廃寺になった延命院の跡地の一部に建てられたとされています。
敷地入口にある石敢当。明治6年と刻まれていることから、母屋はその頃に建てられたと考えれているそうです。
母屋。
無料で見学できるのがいいですよね。これだけ見所満載の麓ですけども、あまり観光客はいませんでした。おすすめの穴場スポットです。