武家屋敷跡
秋月城跡を後にして、北側の武家屋敷跡を巡りました。
3分ほど歩くと久野邸がありました。
久野邸は初代藩主・黒田長興に仕えた上級武士の屋敷です。1994年に修築され、大人300円で、建物や邸宅に係る品々が見学できます。北側にある回遊式庭園は一見の価値ありです。園内をぐるりと散策しながら、彩り豊かな草木を観賞するのもいいですね。
久野邸の向かいに中島衡平屋敷跡があります。
中島は陽明学者で、1868年に藩の上士の子弟で結成された干城隊に襲撃され命を落とします。
同じ夜、弟子の臼井亘理も自宅で惨殺されます。
亘理の息子・六郎は最後の仇討ちで有名ですよね。仇討ちの件は、別の機会で紹介したいと思います。
付近に月見坂という坂を登っていくと、旧田代家住宅があります。市の指定有形文化財。
旧田代家住宅は150石の上級武士の屋敷で、残された武家屋敷で最も規模が大きいです。
主屋、土蔵、門、土塀、庭と、屋敷の要素を全て有しています。
建物は200年近くは経っているそうです。
普段は公開していませんが、期間限定で定期的に公開されています。
月見坂からは秋月城が見下ろせ、城の後ろの山にかかる月が見事だったことから、
中秋の名月には、酒宴が催されたそうです。
坂を下りて中町の通り( 国道322号 )を歩きました。
この通りの終点に眼鏡橋があります。これも県指定有形文化財。
眼鏡橋といえば長崎の眼鏡橋が有名ですが、
この橋は当時長崎警備に赴く藩士たちが「秋月にも」と思う者が多く、
時の主席家老が架橋を決断しました。
長崎から石工を呼んで数年かけて、1810年に完成しました。
まだまだ見所はたくさんあります。
ガイドでは半日かけて見てまわるコースが設定されているので、機会があれば是非、訪れてみるのもいいですね。