都内で唯一現存する渡船
それでは江戸川沿いにある寅さん記念館へ向かって、帝釈天を出て江戸川の方へ歩いてみます。
しばらくすると博とさくらが結婚式を挙げた川甚に着きます。第1回の名シーンですね。
そして隣は映画によく登場する江戸川の土手です。第1回のオープニングは、寅さんが矢切の渡しに乗って江戸川に着くところからでした。
矢切の渡しは小説「野菊の墓」の舞台となったこと。さらに歌謡曲「矢切の渡し」が大ヒットしたことや、「男はつらいよ」で度々登場することで有名になりました。
江戸幕府は北からの守りを固めるため、利根川水系を渡る重要な街道の15か所を定船場に定めて橋を作りませんでした。そして矢切の渡しは現存する、都内唯一の渡し舟になります。柴又と対岸の千葉県を結んでおり、大人は片道200円です。夕方頃まで運行しています。
川沿いの景観は国が指定する”重要文化的景観”に指定されていたり、川面を渡る手漕ぎの舟や、ヒバリ、ユリカモメの声などは”残したい日本の音風景100選”に選ばれています。
それからこの土手はさくらがよく自転車に乗っているシーンで使われていますね。実際にロードレーサー達が気持ちよさそうに走っていました。
寅さん記念館はこちらの土手に接続するような形で建てられています。都合により中を掲載できませんが、ファンなら必見の衣装やセットが盛り沢山です。