住宅街にひっそりと佇む古刹跡
福岡市西区の石丸地区をポタリングしていたら、気になるお堂を発見しました。
調べてみると、「筑前國続風土記拾遺巻之43 早良郡 上石丸村」の頁に、『村内に在。又川辺に古松1株在。いにしへの佛体ハ壽宝寺に迁といふ。 枇杷観音址といふ。』 という記述があります。
結構古い時代に作られた観音様のようです。この観音様が枇杷観音址でしょうか?
寿宝寺跡
その後、南側に歩くと仏像が複数祀られている空き地がありました。こちらも調べてみると「筑前國続風土記拾遺巻之43 早良郡 下石丸村」の頁に、『村内に在。無量山と号す。時宗博多称名寺の末なり。貞和元年 恵鎮といふ僧開基すと云』とあります。
そして状態の良い石仏が4体いらっしゃいました。
さらに空き地のようなところに仏像がズラリと並んでいます。裏手はお墓になっているので、どうやらこちらが筑前国続風土記にでてくる寿宝寺(壽寳寺)の跡のようですね。
現在はお寺の体をなしてはいませんが、管理はされているようです。綺麗に清掃されており、活けてあるお花も新しいものでした。昔はご住職がいたようですが、その後継ぎが途絶えてしまったのでしょうか。
左手の家がもしかして本堂ですかね?しかし普通の民家のようにもみえるので入っていけませんでした。
文字が完全に風化してしまった石板、なんて書いてあったのか気になります。
誰でも入ってお参りできるように柵や門などはありません。隣には石丸地区の集会所があり、地域住民の方によってまもられているようです。